次の日。
月曜日。
今日は化学がある。


化学の授業中でも
昨日の事で
涙が出てくる。
気付かれないように
顔を伏せていた。




今日の部活は
久々に休み。

放課後は
ちばとおしゃべりしていた。
暗くなった頃
ちばが帰って行った。
一人になると
また昨日の事を
思い出す。
涙が出る。

意識も無く
ぶらぶら歩いている。
気が付けば
あの廊下に居る。
化学準備室に
電気が着いている。



―ガラッ―



化学準備室の
明かりが漏れる。



「どうした?」



こんな時に
タイミング良すぎる…。

「具合悪いのか?授業中もぐったりしてたけど…」

無言で首を振る。

うつむく私の視界に
先生の足が見える。

背中に手を添えて
化学準備室に入れてくれた。
化学室のにおい。
ツーンと鼻につく。

コーヒーのにおい?

「飲みな?」

「ありがとうございます」