君のいない教室

――音楽室に行くと、

久保田が、山田と楽しそうに話していた。

でも、僕と目が合った瞬間、突然テンションが下がり、暗くなってしまった。


「…何だよ?何で僕の顔を見て、突然テンションが下がるわけ?」


久保田は何も言わず、基礎練を始めてしまった。

僕はイラッと来て、久保田の腕を思い切り引っ張った。


「何で怒ってんの?俺、何かした?」

「…大蔵さ、自分の事”僕”って言ってたよね。何で”俺”に変わったの?」


何を言い出すのかと思ったら、突然自分の呼び方について文句つけてきた。


「…別に、理由なんてないけど。俺って呼んじゃダメ?」

「…それにさ、あの子の前では、あんなに楽しそうな顔するんだね。」


…あの子?

あの子って言うのは…もしかして、地味子の事か?


「何が言いたいんだよ。」


僕のキレかけた声を聞いて、久保田も山田もびっくりしたような顔をしていた。


――次の瞬間。


「…私は、

大蔵が好きなんだよ。」