目はじっと私からそらさない。

 私も射すくめられたように、動けない。



 光くんの茶色の目は、切れ長で鋭くて・・・怖い。

 

 なんで、そんなに怖いような、真剣な顔して私を見るの?

 目の奥が熱くなって、子供のころみたいに、泣きそうになる。


「・・・あのさ」



 光くんはふっと、目をそらして、ため息をついた。



「なんで、そうすぐに泣きそうになるかな?」

「・・・だって」



 こわいんだもん。

 小さい頃から、追いかけられいじめられたから、今でも何をされるかと思うとこわいんだもん。