英語もできないし、ペラペラのリキとあたしでは雲泥の差。


「リキ~……」


「泣きついても無駄。明日から、行くから」


そうだよね。いつもリキはそうなんだ。


あたしがいなくても……ヘーキ。


「ほら、泣くなよ……」


「泣いてないっ」


「相変わらず、意地っ張りだな~。素直じゃない女は、かわいくないぜ?」


「なによっ。すぐにあたしのこと忘れて、外人の彼女作るつもりでしょ」


「金髪美女なぁ、悪くないね」


ムッカー!


「バカっ!」


「嘘に決まってんだろ?オレは、花梨以外好きになんねーから」


リキはあたしを優しく腕の中に閉じ込める。


「ホントに?」


「あぁ」


「うっ……うぅーっ」


「あ~あ、泣きすぎ……」