隣のナイト幼なじみはヤンキー

「まぁ、いーじゃん?スパイダーマンも、普段は大人しい主人公が強いヒーローになる。

オレも似たようなもんだし?夜のファミレスで、ケイって名前の、無敵のヤンキーに大変身」


リキはあたしを後ろから、軽く抱きしめてくる。


「小説でも、ケイになるの?」


「そ。おバカでどんくさくて、しつこくて、ウザい幼なじみの女も出てくる」


……え。


「ヒドい……」


「だけど、サイコーに……かわいい。オレがこうすると、もぅたまんねぇ表情すんだよな」


リキはあたしの顎を軽く持ち上げると、


唇に弧を描き、顔を少しずつ近付けてくる。


「きっ、キャーッ!ストップ、ストップ!まだいっぱい聞きたいことあるんだってばぁ」