隣のナイト幼なじみはヤンキー

夢の彼氏とはいえ、あたしはよく知らない人だし、


一瞬、怖くなったんだけど……それって余計な心配だよね。


夜景が綺麗に見える場所かぁ。ロマンチック~。


すぐに、ロマンチックな妄想に切りかえる。


坂部さんに、好きって言われたらどうしよう。すぐオッケーしたら、軽い女って思われるかな……。


「……チッ」


……え?


今、坂部さんの舌打ちが聞こえたような。


気のせいかと思ったけど、そうじゃなかったみたい。


「おい、アレ……ジャマじゃね?」


へっ?


坂部さんは、夢の彼氏に顎で何かを訴えていた。


夢の彼氏は、後部座席から身を乗り出し、進行方向を眺める。


「おー。坂部さん、ぶっ飛ばして下さい」


……へっ?ぶっ飛ばす!?