隣のナイト幼なじみはヤンキー

「……え、パパが?」


「例のファミレスで、雷斗と待ち合わせして、いつも髪型変えてくのな。そこで……見られてた」


「その時、パパはファミレスにいたの?」


「そ……。オレがトイレに入る前と後、バッチリ見られてた」


「普段マジメで通ってるオレが、こんな格好して女連れてたしな。

花梨のおじさんがオレんこと信用しねぇのも当たり前」


「話しかけられた?」


「……いや?」


そこまで言って、リキは口ごもる。


パパは、リキがヤンキーだって気付いてたんだ。


なのに、どうしてあたしには何も言ってくれなかったの?


「親父にバラされたら終わりだって、覚悟してたけど……黙ってくれてるみてぇ」



「あたしも……そのことは知らない」


「だろーな。だったら、ココに来てねぇだろ?」


「あっ、そっか!えへへ……」


さっきまでリキと気まずくなりそうだったことも忘れ、つい顔がほころぶ。


だけど、


リキは笑ってくれなかった……。