隣のナイト幼なじみはヤンキー

あたし、もうこのひとに決めたっ。


坂部さんは、どう思ってくれてるのかな……。


チラッと見ると、坂部さんもあたしを見ていた。


「花梨ちゃん、山道だから酔ったらすぐに言いなよ?」


「はーい」


えへへっ。その前に、坂部さんに酔っちゃいそーです。


車が出発して、さっきのレストランより更に上へ上へと登っていく。


うっ……確かに山道かも。


曲がりくねった道は、ヘアピンカーブだったり、小さなトンネルをいくつか抜けたりして、暗闇の中を進んでいく。


街灯がポツポツあるだけで、行き交う車なんて、ほとんどない。


「うわ~、うしろ見たら真っ暗だよ。開けた場所に着いたら、夜景が綺麗に見えそうだね」


夢の声で、そっか……って思う。