教室に戻り、夢の前にアイスクリームを置く。


「夢~、お土産だよ」


「わぁ、ありがと!花梨、帰ってくるの早かったね」


「うん、ちょっとね。コレ、雷斗さんが、夢に……って」


「あたしに!?ウソッ、何で?」


「あたしがね、夢にキスしたこと問い詰めたから……」


「だからって何で、あたしにアイスクリーム?」


夢はキョトンとしてる。







「ちょっとは反省してるのかも。……あの人、本気の恋愛は、しないんだって」


「そうなんだ……。モテそーだしね。特定の子に縛られるのがいやなのかな」


「わかんない……」


ふたりして、だんだん声のトーンが下がってくる。


「あっ、アイスクリーム溶けてる……」


「えっ!?」


「うわ~、ドロドロバニラ……最悪なんだけど」


「あっま~い!!」


一口食べてみて、激甘になってるのに驚いた。