それは、ごく普通の出席確認だった。 担任は淡々と名簿に名の乗る生徒を読んでいく。 もちろん俺も呼ばれた。 「虎島」 「はい」 「鳥内」 「はい」 「長谷川」 「はい」 「平木」 「はい」 ……アレ。 今、なんか可笑しくなかった? 俺は、勇気を出して手を挙げた。 「あ、あの先生」 「なんだ」 「浜本君、抜かしてませんか?」 「は?」