「ここでキスするなんて、健斗ひどいです」 恥ずかしがり屋の彼女はご立腹。 「したかったからしたの」 本能に従ったわけ。 いや、正直押し倒したいけどね。 「恥ずかし過ぎます」 「顔、真っ赤になってる」 「健斗のせいですよ」 うん、俺しかいないね。 でも、我慢の限界。 「奈々、帰ろう」 「えっ、でも…」 「いいから」 奈々の手を引っ張って、レストランを出た。 部屋、とっておいてよかったなとつくづく思った。