【大学生の頃のお話です】 「なな…、奈々様…」 んー? ななさま? わたしをそう呼ぶ人は誰…? 「奈々様」 健斗の声のような気がするけど、健斗は奈々様なんて呼び方しないし。 夢の中なんだろうな…。 それにしても健斗に奈々様って言われるのが、ものすごく違和感を感じますね。 「…ちょっと待ってください!」 自分の目がパチリと開き、上半身を勢いよく起こす。 「おはようございます。奈々お嬢様」 ベッドの横には王子様のような笑みを浮かべた、執事服姿の健斗が立っていた。