後ろにいたはずの恐い顔の1人が、 陽くんにドアを開けた。 中へ入ると、 「お帰りなさい。若。」 恐い顔の人達がたくさんいた。 いくら世間知らずの私でも分かる。 「陽くんって…ヤクザなの?」 「そう。俺の親父が今の組長。」 陽くんは、入り口で止まって私に説明してくれた。 …でも、 「嘘でしょ?ねぇ、陽くん。」 ヤクザって、女の人達を襲ったりするんでしょう? そう考えると、さっきの出来事が頭に浮かぶ。