「宅急便でーす。」 玄関の外から声が聞こえた。 その声に驚いたのか、男の人の力が弱まった。 今だ! 私は男の人を押し退けて、玄関へ走った。 玄関の外に出ると、いきなり出てきて驚いたのか、宅急便のお兄さんが目を丸くしていた。 「っおい!待て!」 男の人の声が聞こえたけど、無我夢中で走った。 そこからの記憶はあまりない。 気がついたら、学校の近くの大通りにいた。 怖かった…。 今も思う。私ってやっぱり一人なんだ。 もうどうなってもいいか。