スニーカー

それからはあっという間だった。
そして、私の口は魔法にかかったようだった。靴を選びながら学校の事、友達の事、いろんな事を話した。

そして、気づいたんだ。

私も他愛の無い話を聞いてくれて、時にはツッこんでくれて、私に笑顔を向けてくれて、そんな店員さんを、気付いたら見つめてしまってたこと。

本当は、欲しい靴なんてとっくの昔に決まってたこと。

ただ、あなたと喋りたくて、わざと決まらないフリをしてたこと。


そして、


名前も知らない、何にも知らない、今日出会ったばかりの、店員さんともっともっと話したい。そう思っていたこと。



きっとこれは世に言う、恋、なんだということ。