スニーカー

バスに揺られて10分間。そしてボロボロスニーカーで少し歩いて、ついに靴屋さんにやって来た。

流石に高校生にもなると、もう足のサイズが変わらない。そして、私はおばあちゃんの言葉を信じて大事に使うようにしてるから、滅多に靴を変えない。
だから、ついつい靴の選び方が慎重になる。


「んー......。どれにしようか......」

なかなか決まらない......。かといって引っ込み思案ということもあり、店員さんに声を掛けるなんという勇気も持ち合わせていない。

どうしようかな、なんて少しの暢気に考えていたその時だった。


「あ、さっきの......」


なんだか聞き覚えがある声がして、振り返ってみると、そこにはさっきの男の人が立っていた。しかもスタッフと書かれたネームプレートを胸に付けている。


「もしかして、靴屋さんの店員さんだったんですか?」


「そうなんですよ。っていうか、祖母の影響で靴屋に勤めたいなーなんて思って・・・。それで今に至るって感じですかね」


「そうなんですか。なんだか面白い理由ですね!」


やっぱり不思議だ。この人となら普通に喋れる。