仕方なく、私は黒田君の横に座った。 さっさと話を終わらせて、さっさと帰ってしまいたい。そう思っていたのは間違い無い。 でも、嬉しそうにニコニコと、喋ろうとしている黒田君を見て 「黒田君の話を聞こうかな」 と私は思ったんだ。 まあ、あれだけ蝉が凄いっ!って連呼する理由も知りたいし。 それに、好きな人のことだから、もっと知りたいってちょっと思ったのも事実。(蝉の話、というのがちょっと不思議だけど) ああ、私って。 ......こんなにも黒田君の事、好きなんだなあ。