あまりの衝撃発言に驚きを隠せない私に、黒田君は、
「だってそうじゃん?どう見たって蝉色じゃんかー!」
と、再び蝉色発言。私の開いた口は塞がらない。
「......。どう見たって茶色だよ。黒田君」
「えー!一緒じゃん!蝉っぽい色してるじゃん」
「......、まあ、そうなんだけどさ、蝉っぽい色=茶色でしょ。どうせなら茶色って言った方が良くない?」
「ちょ、それ、蝉に対する侮辱に聞こえる!知ってる?蝉ってスゲェんだよ。......その顔は知らなさそうだな。よし、俺がアンタに“蝉の凄さ”教えてやるよ!」
そう一気に言い切って、黒田君は私の近くにトン、と座った。
あれ?なんで、話を聞かされる方向になっんの?
ってか、私に拒否権は無いんですか?


