「は?」

 俺の一言。

 男は体温計を取り出してすぐに目を覚ました。
 そして男はこう話した。

『今朝ね〜、何だか体が怠かったから熱測ったら37.9℃だったの!』

 そんな状態で学校来んなよ!!

『でも今日入学式だったしー、行くべきだと思って行ったんだけどやっぱり熱上がっちゃったみたい!』

 こいつ……マイペース過ぎるだろ!?

『も〜ビックリしたわよ先生♪ 貴方よく38.6℃でここまで来れたわねぇ』

 先生が言った。

 いや、俺がここまで運んだんだよ!
 見ず知らずのこいつを!

『中庭に居たのは覚えてるんだけど、次目覚めたらここだった〜』

『あらっ! ワープでもしたのかしらねっ』

『僕すご〜い!!』

 誰かー。
 この二人を止めてくださーい。

『で! 君が助けてくれたんだよね!!』

 いきなり俺に振るなよ!

「あー、まぁ……」

『僕、宮下駿! よろしくっ!!』

 駿が手を差し伸べた。

「……北森優。よろしく」

 俺はその手を握った。

 熱っ。

『えへーっ! 早速友達ができ……ちゃっ……た……』

 バタッ。

「っぅおい!!!!」

 こいつ高熱なんだった!



 ……とまぁ出会いはそんな感じで、いつのまにこんなに仲良くなったのかは覚えてない。