俺の叫び声に教室中が静まり返った。

 う……視線が痛い。

『どうしたの?』

 駿は相変わらずマイペース。

「……悪ぃ」

 俺がペコッと謝ったら、ぼちぼち話し声が聞こえてきて、またいつもの教室に戻った。

『で、大声出してどうしたのさ?』

 駿が俺に再び問う。

「ああ……俺、こっくりさん帰らせないまま寝ちゃって、今もそのまま学校来ちゃったんだ」

『えぇーーーーーっ!!!!』


 再び教室中が静まり返った。

 う……視線がさらに痛い。
 駿の馬鹿野郎!
やっと戻りつつあった教室の雰囲気が再び凍り付いたじゃないか!
 根源の原因は俺だけど……。

『それ、かなりヤバいと思うよ……』

 ああ、こいつにとっちゃ教室の空気も関係ないんだろうな。
 っていうか……

「ヤバいって、どういう事だよ?」

『こっくりさんがまだ優の部屋に居るって事だよ……』

 俺は軽く身震いした。

 なんかそれ、怖いな。

『……窓は閉めたよね?』

 駿が唐突に聞いてきた。

「あ……多分開けっ放しだ、なんかヤバいのか?」

 そんな事考えてる場合じゃなかったし、窓もドアも開けっ放しだと思った。

『うーん……、こっくりさん以外の“何かが”入ってきてるかも……』