背の高い木々が立ち並ぶ中…

そこは、昼間だと言うのに闇が占領していた…



その闇の中、ある人物が何者かと話している…


闇のせいで、顔は見えない…

しかし、影からして、少年のようだ。



何者かと話しているようだが、そこには彼1人しかいない…

誰と話しているのか…



少年は声を発する…


 「命を。」

何者かに命令を受ける少年…
暗闇に向かって話す…


【あの女を、殺せ。】

 「女…」

暗闇から聞こえる声…



【わかったな、アスカ。】



アスカ…

そう呼ばれた少年…


 「承知しました。ヴェイン様。」


アスカは、口元を釣り上げ、答える…


短い髪…
丸い目…

丁寧な口調…


彼は、アスカ…



シュウを助けた……

仲間であるはずの…



アスカは身を翻し、闇の中へと消えた…



命令を実行する為に…