雲の上…

そこを悠々と飛ぶDRAGON…



その背には、顔を伏せるシュウとルリの姿があった…




苦しみに耐えるあの瞳…

痛々しいあの表情…

全てが頭から離れない…



弱々しく鳴く声…

助けを求めるような唸り…

今も近くで鳴いているように、耳から離れない…




 「ぅっ…ぅぅ……」

シュウは声のする方へと目を向けた。

そこには、拳を握りしめ、声を押し殺すように泣くルリの姿…



ルリは泣いていた…

悔しくて…
悲しくて…

助けられなかった自分が憎くて…

自分を責めるように泣いていた…




俺達はあのDRAGONを見捨てたのだ…


命をかけて守ってくれたDRAGONを…


自らの命を捨てて、助けてくれたDRAGONを…



俺達は、見捨てた…