「此処が天狗の里か…」 隣で朱雀が不思議そうに周りを見渡している。 あの後、朱雀に事情を説明すると着いて行くと聞かなかったので一緒に此処まで来る事になったのだ。 「朱雀、足元気をつけて…ってきゃっ…」 木の根に足をとられ前のめりになったあたしを朱雀はとっさに抱き留めた。 天狗の里は森の中にあり、木の根やらなにやらで足場が悪い。 周りを見渡している朱雀を心配したが自分がつまずいてしまった。