いつぞやの韓流ブーム並みに、マミさんの中で千秋ブームが巻き起こっている。


なんかしらんけど巻き起こっているのだ。アイドル化しているのだ。


だから「私のちーちゃんを汚すな!」とか言って包丁振り回す可能性が十分高い。つーかあの人なら絶対やりかねない。


「そないなこと言われても、俺にはどうしようもないやろ。とりあえずどっかで一発抜いてきて、よーく考えるこった」


「そんなこと言われたって……」


そんな簡単に彼女が出来たら誰も苦労はしないぜゴウさんよぉ。


でもそうか。俺は欲求不満だったのか。


だから千秋の柔らかい手に触れただけで、ドキドキしてしまったのだ。


うんそうだ。きっとそうだ。そうに違いないったら違いない!


「まあでも、人類の一割は同性愛者って言うし、別に竜司がそういう性癖やったとしても不思議やないな」


「……貴方は俺を惑わせたいのですかい?」