クスクスと笑い声が聞こえる。


声の主はもちろんゴウさん。


キーボードを叩きながら、笑いを越えるのに必死で口元が歪んでいる。


「恋愛ファンタジーでっか。確かに“アレ”はファンタジーかもわかれへんな」


「なに語尾に(笑)を付けてそうな口調で喋ってんのよクソ野郎」


再び睨みつけると、ゴウさんはニヤニヤしながらパソコンに向かう。


なんなんだろう。おかしな二人だ。








「てめぇの総受け本を夏コミに出展してやんよ」


俺が帰った後、ゴウさんには悪魔の囁きがなされたようでした。