袖が余って手が完全に隠れるが、千秋は迷うことなく袖を捲ってスピカの身体拭きを再開させた。 「今度洗って返しますね」 「いいよ別に。それに洗うのは俺の方。帰ったらマスターに頼んで洗濯機回すよ」 でも、生憎乾燥機はなかったはず。 どうにかして素早く乾かす方法はないものかと考えながら、スピカの身体に巻かれた千秋のシャツをぼんやりと眺めていた。