なんてことは、ご立腹のマミさんの前じゃ口が裂けても言えないけど。


「まあでも、互いになんか一皮剥けたっちゅうか。随分スッキリした顔つきになったなぁ」


「そうですか?」


「やっぱあれか? 一つになったことで、お互いが満たされて心が開放的になりよったとか?」


「一部分は否定します」


「なーんや。まだかいな」


心底詰まらんといった表情をするゴウさんだけど、影では色々と心配してくれていたんだろうな。


現に締め切りに追われているのに、パソコンも持たずにこうして『スピカ』に足を運んで来てくれたんだから。


素直じゃないな。俺もこの人も。


「ま、せいぜい覚悟しとくんやな。便所でたまたま竜司のモンを見たけど、あれはそうとう馴らさんと入らへんぞ。AV女優も吃驚な迫撃砲や」


「……そうなんですか?」