テレビをつけて千秋の帰りを待つ。


そわそわそわそわ。全然落ち着かないぜコンチクショー。


こんなに心中穏やかじゃないのは久しぶりだ。なんか緊張しすぎて吐きそうだ。


でも吐いたらまた掃除をしてファブらなければならないので耐えた。水道水飲んで耐えた。


と、ピンポーンとチャイムが鳴る。


小走りで玄関に向かい扉を開けると、エコバックを手にした千秋が立っていた。


「そんじゃあ早速作るか」


玄関の先はすぐ台所で、扉を挟んでワンルームという形になっている。


水周りを余り広くはないので、食材をテキパキと冷蔵庫に入れながら、料理器具を準備していく。


手際の良さに俺が入り込める余地はない。


でもなんか手伝わないといけないと思い、何か出来ることはないかと聞いたら、


「竜司くんはテレビでも観てて」