何もそこまで嫌わなくてもいいじゃないか。


でも、太一の心中も僅かだがお察しする。


だって太一は、俺に初めて告白してきた勇者(馬鹿)なのだから。


「お前レズだったじゃねえか。なにがどうしてまともな性癖になったんだ?」


「何度も言うがレズじゃねえし。男の俺が女を好きでもなんも問題もないだろ」


「いや、お前女じゃん。男女だけども」


「その男女に告った物好きな野郎はどこのどいつだっけか?」


「うっせぇな……ってそうだよ! その物好きな野郎はどこのどいつなんだよ!?」


どこのどいつだと聞かれたので、年上の見習い美容師の社会人と答えてやった。


ついでに電車でたまたま出会い、その後彼が生活費を稼ぐために働いてたバイト先で遭遇。


その後色々あり現在に至る。おしまい。