でも結論は一方通行で、それ以外の道筋が見えてこない。


「でも男っすよ! チンコ付いてるんっすよ!?」


「竜司の好きなタイプがたまたま男やったちぅわけやろ? ええやんもう、今時同性愛なんて珍しくないで」


すげぇ投げやりっすねゴウさん。面倒くさいって顔からダダ漏れっすよ。


「確かにテレビでもお姉系とか出てますけど……でも俺は別にそっち系じゃねーし。そもそも女の子大好きだし……」


「じゃあ、ちー坊が女だったら良かったん?」


「そりゃあ……まあ、うん……」


もし千秋が女だったら、こんなに悩んだりはしないって。


そもそも初めて千秋と会った時は、すげぇ可愛い子だなぁって思っていたし、一瞬何かしら理由を付けて口説こうかと迷ったほどだ。


でも千秋が男だってことはすぐに分って、その瞬間恋愛感情は瞬時に消え去ったわけだけど。


千秋と再会して仲良くなって、消えたはずのモヤモヤとした感情が自然と湧き起こってしまったわけで。