・・・・。
突然沈黙を破ったのはおとこのほうだった。


「なぁ、突然聞くが、お前何歳だ?」



「・・・へっ?」



「だから、歳。」



「あっ、はい…15歳、高校一年生です。



「お前…ぷっ…ハハハ!」



「はっ!!何か変だった?急に話しかけたと思ったら、笑いはじめて・・・」



「フッ。お前、面白いヤツだな。」



・・・・鼻で笑われた・・・・・。


「へっ?」



「俺は、何歳かって聞いただけなのにな。」



「あっ・・・」






「お前、名前なんて言うんだ?」



「えっ、はい。
あたし、華瀬 美茉(カセ ミマ)です。」


「美茉・・・?」



あたしの名前を聞いたとたん、急に男の動きが止まった。どうかしたのだろうか・・・
変な名前だとは思うけど・・・


「俺の名前は・・・
一ノ瀬 誘(イチノセ ユウ)だ。」




少し、名前を言うのをためらってから、静かにそう、誘はためらいながらそういった。
少し、笑いながら。・・・




あたしは、この時一瞬、何かを感じた。不思議な何かをかんじた。でも、この時は、それがどういうことかって、気づかなかった。



ううん。
それが、どういうことで、何で感じたかって想像すらしていなかっただけだったのかもしれない・・・