周りはもう人気作家の仲間入りだとか、成功した人生だと称賛してくれていたけどそんな甘い世界じゃない。 一発屋で終わらないように、日々斬新なものを追い求めている。 「杏様、お茶が入りました」 「サンキュー。ちょっと休憩する」 短期連載の原稿を読んだ皆吉は、漫画のキャラのようにだてメガネをして口調がさらに丁寧になった。 「堅苦しいから普通に話しなよ。コスプレは創作意欲が沸いて有難いけど」