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1月の、真冬の身に染みる寒さ。

あかりは木枯らしで揺れる葉の無い桜並木の中を歩いてた。


「あっかりー!!おっはよぉ!!!」

あかりは声がした方を振り向いた。

特徴のある可愛い声。
誰かは分かってる。
笑顔を作りながら


「おっはよ、あかね」

と声の主に返事をした。

ふわふわとした茶色い髪にパッチリとした目。

とても可愛らしい顔でセーラー服を来ている女の子。

吉村あかねだ。


あかりは、ストレートの背中まである髪に、147センチのあかねより20センチ身長が高いスラッとした体型。

中学の時はそれなりに勉強して、夢もあった。


けど、今は夢も無ければ何もない。


『夢』を否定され、親に言われるがまま、エスカレーター式の高校に入学し、先々に何も希望を持てないまま、親に成績の順位を母に強いられる。


ああしなさい、こうしなさいと、中学2年のはじめ頃から厳しく言われる様になった。