バチバチと鳴る花火をぼんやりと見ていたあかりが、

「綺麗だね…」

と、ぼんやり言った。


タケルはその姿にドキンッとする。


『急にぶっかましたら、怖がれるからな』


別にぶっかますつもりはないけれど

あかりのおだんご頭の下にある、つるんと綺麗なうなじや、
あかりが動くと少しだけ見える浴衣の胸の谷間の影に、


(お、おれ、大丈夫かっっ!?)


と必死に自分を抑えようとした。


「ねータケル?」

こないだは、ごめんね?」

とふと瞬間に言う。


(え?何謝ってんだ?こいつ)

と思い。


タケルはあかりに

「なぁんで、謝ってるんだよ〜」

と、少しおちゃらけた。