福永には納得できた嬉しさで笑みが浮かんでいた。 「ギャップ!?」 「ああ、演技の時はしっかりしてるくせに、現実では頼りないところがあるからさ。もっとアイデンティティーを示せば、汐莉も安心するんじゃないかな。」 「それは…、自分でも分かってる。…演技する事によって、自分らしさを無くしたのは…さ。入試の時、自分の性格や個性をきかれても、本当の自分が分からなかったし…。」