「なんか言いなさいよ。」 汐莉は突っつき、 「こーちん先輩…。怒ったんですか?」 仁藤は袖を掴んだ。 「う…た…。」 その時、浩二が呟いた。 「歌?」 汐莉が復唱した。 「歌がどうかしたんですかぁ?」 仁藤が見つめると、浩二はその仁藤の両肩を掴んだ。 仁藤は、身体を強張らせた。