福永は、黙って話を聞き続けていた。 「美由紀って子とは、演劇みたいな事をやって遊んでて…。そのうちに、役作りが別のこうちゃんを生んで、繊細なこうちゃんは封印された…。素になった時…、私みたいに背中を押せる人か、もえちゃんみたいに明るく真っすぐな人がいないと………。」