「小田荘の21棟の5階だよね。」 「いや…違うけど…今は。…中学卒業まではいた。…君は誰?」 「そっか…。だから、去年はいなかったんだ。」 真愛は後ろを振り向いた。 その顔をじっと見る浩二。 その浩二の気持ちを代弁するように、 「私の事、覚えていない?ま、私はついでだったから名前言っても無駄かな。…工藤真愛。」