テラスに近付くにつれ、瑠花の楽しそうな笑い声が聞こえる。


テラスに行くことを許して正解だったな。


ラキと楽しくお茶をしているんだろうと思った。


だがよく見るとそこにはセリアルも同席していた。



『瑠花』

「シエル!?」



俺の声に振り向いた瑠花は驚いた顔をしていた。



『セリアル、お前がテラスにいるなんて珍しいな』

『たまたま通りかかった時に窓から瑠花たちが見えたんだ。兄様は仕事はもう終わったの?』

『あぁ』

「に、兄様!?」



知らなかったようで、目をパチパチしながら驚いている瑠花。


どんな表情も仕草も可愛いと思ってしまう。