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牢の中には、手かせを付けられたアルファナ卿が地べたに座り込んでいた。


俺たちの間には牢の柵があるだけだ。



『アルファナ卿お久しぶりです』

『これはこれはシエル様。このような場所に自らいらっしゃるとは』

『ご自分が何故こんなことになっているのか、お分かりですね?』

『さぁ、何故でしょうな』



こんな状況でもあくまでしらをきり通すらしい。


随分見上げた根性だな。



『今までご自分が何をなさってきたのか正直にお話下さい。そうすれば少しは刑が軽くなるかもしれませんよ』

『私は罰せられる事など何一つしておりませんよ』



ジョシュは今にも殺してしまいそうな程の殺気を身に纏っている。


アルファナ卿は挑発するかのように言葉を発している。


これからのことを考えると、今ここでジョシュに殺されたほうが楽だからな。