Rose of blood

アマンダのいる部屋の前で立ち止まり、私は深く深呼吸した。


自分の父親が牢に繋がれているなんて、出来れば聞きたくはないだろう。


それでも、今話しておかなければきっともっと傷つく……。


決心を固め、私はドアをノックした。



『はい』



中から返事をしてくれたのはセリアルだった。


アイシャに付き添ってセリアルも来てたんだ。



「ローズだけど、入ってもいい?」

『どうぞ』



中に入ると、アイシャがアマンダにスープを飲ませているところだった。


食事はどうやら少しでも取ってくれているようだ。



「お食事中にごめんなさい」

「どうしたの?」

「今、少し話せるかしら?」

「……えぇ」



私の話し方からアルファナさんのことだと感じ取った様で、アイシャの目が揺れ動いた。