Rose of blood

「……カイン?ねぇッッ……カインッッ!!」



いくらカインの体を揺すってもピクリとも動かない。


何度名前を呼んでも目を開けてくれない。


返事もしてくれない。



「お願いだから目を開けて……お願いだからッッ声を聞かせてよッッッ!!」



私の声だけが虚しく部屋に響き渡る。


私の涙でカインの顔は濡れ、カインの頬を伝って落ちていく。


傍にいてほしいと言っているかのように、カインの手は私の手を握ったままだ。


私は握り返してくれないカインの手をギュッと握りしめた。



「カイン……カッッ…インッッ……いやあぁぁぁぁぁぁッッッッッ!!!!!」