Rose of blood

「今日は屋敷の中がばたついているそうよ」

「どうして?」

「さぁ……みんな仕事で忙しいって言われたわ」

「そう……」



私同様、アイシャも疑問を感じただろう。


だけど私たちにはそれ以上確認する術がない。



「今日はこの部屋で眠ってもいい?」

「この部屋で?」

「うん。実は私も少し不安なの。だから一緒に眠ってくれない?」

「喜んで」



笑って承諾してくれたアイシャ。


不安な気持ちを掻き消すかのように、私たちは色んな他愛もない話をした。


それでも私たちの不安は募る一方だった。