「あまり熱いと飲みにくいだろうから少しぬるめにしたの」



アイシャの手にティーカップを握らせ、落とさないようにその上から自分の手も重ねた。


ティーカップを口元に運びホットチョコレートを口の中へと流し込んだ。



「ご、ごめん!!すぐに綺麗にするからッッ」



口の中に入れたはいいが、飲み込んではくれなくて顎まで垂れ流れてしまった。


タオルでアイシャの口まわりを拭いていると、手の甲に水が落ちてきた。


驚いて顔を上げると、アイシャの目からは涙が溢れていた。