『早くしろ』

『なりませんローズ様ッッ!!』



いったい何の話をしているんだ。


俺が来るまでの間に何が起こったというんだ。



「ラキを解放して、ここにいる人たちに手を出さないと約束してくれる?」

『約束しよう』

「後ろの彼も」

『…………』

『レイド』

『……約束する』



ローズがこちらを向き微笑んだ。


……胸がざわつき始める。



「シエル、ラキの手当てお願いね」

『ローズ……いったい何を考えているんだ!?』



何故そんな切ない顔をして、泣きそうな顔をして笑うんだ。


俺の問いかけに答えないままローズは男の手を取り、男たちと一緒に消えてしまった。



『ロォォォォォズッッッ!!!!!!』