ローズの喉が動いた。


血を飲み込んでくれたようだ。



『ローズ……』



ローズの髪の毛はみるみるうちに漆黒から透き通る様な本来の黄金に変わっていった。


髪の毛だけではない。


瞳の色もさっきよりも透き通る様な黄金に変わっていった。



『気分はどう?』

「だいぶ楽になった……ありがとう。なんだか自分の体なのに懐かしい感じがする」

『いい傾向だよ』

「そっか……何だか……眠たくなって、きちゃった……」



瞼が重たいのか一生懸命目を開けようとしているローズ。


その姿が愛らしくて自然と笑みが溢れた。


ローズの額にキスを落とした。



『おやすみ、ローズ』