『兄様……本当にいいの?』

『お前までジョシュと同じことを聞くな。これは俺にとっては仕事の一貫だ』

『そんな……』

『セリアル、お前はお互いが幸せな結婚をしろ』



悲しそうな顔をするセリアル。


せめてセリアルには幸せな結婚をしてほしいと心から思った。


いつまでも純粋なセリアルには政治の絡んだ結婚など似合わない。


瑠花がいなくなった日以来だな……この部屋に来たのは。



『恐らく部屋の雰囲気はお世辞にも良いとは言えないだろう。お前は自室にでも戻っていろ』

『……うん』