「初めから分かっていました。シエルとの関係にはタイムリミットがあるということは……」

『では……』



頭を上げ私の顔を見る国王様。



「……シエルの傍からいなくなります。ただ、2つお願いしたいことがあるんですが、聞いて頂けますか?」

『私に出来ることであれば何でもしよう』



国王様は私のお願いを快く引き受けて下さり、部屋を後にした。


これで良かった。


唇を噛みしめ、半ば無理矢理自分自身を納得させた。


そうしなければ涙が溢れてしまいそうだったから……。