慌てて目を逸らし、走って出て行こうとすると


「待て」


久しぶりに聞いた低い声によって呼び止められた


「送る」


「いいです…」


すごく嬉しかったけど、今さら先輩と一緒になんて帰れない


「お前に拒否権はない」


そう言われると、もう何も言えなかった