「二人とも顔が難しいよ?

あ、画双六しないかい!」

庚様は、にこにこ話す
一気に緊張した空気が壊れた

「馬鹿王、顔が難しいではなく、
難しい顔だ

画双六以前に仕事しろ」

篁殿が…!
庚様をけ、蹴った!?

「気にするでない、
いつもの事じゃ

しかし、あやつは…
わざと空気を壊したのじゃ

優しい子じゃからな」

…確かに、問い詰めそうになった

「庚、双六より仕事じゃよ

篁は奥方に会えず欲求が溜まって
おるのじゃからな

という訳じゃから双六は妾と清明
式神でやるからのぅ」

笑顔で言うが…

「雛殿、清明殿を現世に帰す時間
です、

余り長いと向こうとの時間差が」

篁殿に言われて納得した
現世に
比べると時間がゆっくり流れる事
を思い出した

「そうですね、
あの時代に来たのも故あって…

閻羅王 庚殿、姫覡 菊乃殿

また、よろしくお願い申しあげます」

礼をして篁殿と退室した

「一応は新撰組付近の出口にした

今はまだ暗いから大丈夫だと思う
まぁ、隠行の術を…」

一応術をかけて

「冥官 篁殿

今後もよろしくお願い申しあげます

それでは」

来た時と同じような門で帰った